半殺しとかみな殺しってどういうこと?わかると怖くない話。
2022/10/01
みなみです。
半殺しとみな殺しって知ってますか?
なんだか恐ろしい話みたいですよね。
調べていたら、こんな昔話を見つけました。
参考:半殺しと手打ち
方言で書いてあってわかりづらいかもしれないので、わかりやすくしてみました。
今日はお米があまりないから食べ物は少し不自由するかもしれないけど、それでもよければどうぞ、と了承してもらえました。
旅人が奥の部屋で休んでいると、表のほうでその家の夫婦が話しているのが聞こえてきました。
「お客さんを泊めるのはいいけど、食べるものがそれほどない。
手打ちすればなくもないし、半殺しなら間に合うかもしれない。」
と言ってるので、旅人は恐ろしくなりました。
自分を殺してお金をとられたりするのではないかと思ったのです。
殺されてはたまらないので、暗くなってから荷物をまとめて逃げ出そうとしていると、おやじさんに見つかってしまいました。
「お客さん、どうした?バタバタして。夕飯ができましたよ。」
「ちょっと急用ができて、すぐに行かないといけないので、やっぱり泊まれません。」
「まあそう言わずに、行く前にご飯だけでも食べていってください。
半殺しだけど作ったので、それがありますから。」
「その半殺しが怖いんだ。」
「半殺しが怖いわけないでしょう。」
「半殺しってどういうことですか?半殺しされたらかないませんよ。」
「あ、そうか。半殺しがわからないんだな。半殺しはぼた餅のことですよ。」
「じゃあ手打ちは?」
「手打ちといえば手打ちうどんです。
手打ちにしようか、半殺しにしようかと相談してたんですよ。
別にお客さんを叩いたり半殺しにしたりしませんよ。
まあ、半殺しで我慢してください。」
「そうでしたか。
ぼた餅なら命に代えても好きですから、喜んでごちそうになります。」
といって泊まったそうです。
というわけで安心してください。
「半殺し」と「みな殺し」はもち米の話です。
さっきラジオを聴いていたら、おはぎの話をしていたんです。
それで、おはぎは半殺しくらいがいいでしょうと言ってました。
おはぎのもち米のつぶし具合で、半分くらい粒が残るつぶし方を
「はんごろし(半殺し)」
と言うみたいです。
もち米をつぶすことを「殺す」と表現するんですね。
そしてこちらはそれほど使われないみたいですが、餅のように粒が残らないくらいまでつぶすのが
「みなごろし(皆殺し)」
または「ぜんごろし(全殺し)」
と言うそうです。
どうしてこんな表現になったんでしょうね。
お米の気持ち?
なんかかわいそう。
でもおはぎはおいしいですよね。
お米さんありがとう。
今年(2016年)の中秋の名月は9月15日だそうですよ。
半殺し(おはぎ)を食べたいなー。