スマホ代を少しでも安くするために格安SIMに興味を持つ方は年々増えています。
月額料金が大手キャリアの半分以下になることもあり、お得すぎると感じるかもしれません。
しかし格安SIMには料金の安さと引き換えに、いくつかの落とし穴があるのも事実です。
通信速度が遅いとか、サポートが受けられないという声も少なくありません。
そこでこの記事では、格安SIMの主なデメリットをわかりやすく解説し、それでも失敗しないための対策や選び方についてもご紹介します。
格安SIMに乗り換える前に、自分に合っているかどうかをじっくり見極めるための参考にしてください。
格安SIMの主なデメリットとは?
格安SIMは料金の安さが最大の魅力ですが、その裏にはいくつかの注意点があります。
ここでは、利用前にぜひ知っておいてほしいデメリットを紹介します。
1.通信速度が遅くなることがある
格安SIMの最大の弱点といわれるのが通信速度です。
特に平日のお昼(12時台)や夕方の帰宅時間帯(17~19時)など、多くの人がスマホを使う時間帯には、通信速度が大幅に低下することがあります。
これは、格安SIMが大手キャリアの通信回線を間借りしている関係上、回線が混雑すると優先順位が下がってしまうためです。
SNSの画像がなかなか読み込めなかったり、YouTubeが途中で止まったりすることもあるので、速度にこだわる方には注意が必要です。
2.キャリアメールが使えなくなる
ドコモ・au・ソフトバンクなどの大手キャリアで使えていた「○○@docomo.ne.jp」「○○@ezweb.ne.jp」といったキャリアメールは、格安SIMに乗り換えると使えなくなります。
最近はLINEやGmailなどのフリーメールを使う人が増えていますが、
- 学校や病院などでキャリアメールの登録を求められる
- 年配の家族とのやりとりに使っている
といった場合は、不便さを感じるかもしれません。
3.通話料金が割高になることもある
格安SIMの中には「通話料:30秒あたり22円」という料金体系のところもあり、長電話をすると意外と高くつくことがあります。
ただし、各社が提供する専用アプリを使ったり、かけ放題オプション(月額700〜1,000円前後)をつけることで対策は可能です。
日常的に電話をよく使う人は、どんな通話サービスがあるかも事前にチェックしておきましょう。
4.サポートが限定的
格安SIMの多くはネット申込&ネットサポートが基本です。
なので実店舗がなかったり、トラブル対応が電話やメールのみの場合もあります。
スマホの操作が苦手な人にはちょっとハードルが高く感じるかもしれません。
特に乗り換えや初期設定でつまずいたときにすぐ相談できる人がいないということも考えられます。
最近では、一部の格安SIMが店舗サポートやチャット対応を強化してきていますが、選ぶ会社によってサポート体制に差がある点は覚えておきましょう。
5.初期設定やMNPの手続きがちょっと複雑
格安SIMに乗り換える際には、SIMカードの差し替えやAPN設定といった初期設定が必要です。
これに不安を感じる人は多く、特に初めての人にとってはこちらもハードルが高めです。
また、今の電話番号をそのまま使いたい場合はMNP(携帯番号ポータビリティ)の手続きも必要です。
操作手順を調べたり、書類を準備したりと、多少の手間は覚悟しておく必要があります。
6.端末との相性問題(SIMロックや対応バンド)
格安SIMを使うには、SIMフリー端末か、SIMロックを解除したスマホが必要です。
特に古いスマホや、キャリア専用の端末などは、SIMを差し替えても通信できない場合があります。
また、格安SIMが利用する周波数帯(バンド)に端末が対応していないと、通信できても電波が不安定になる場合もあります。
スマホをそのまま使いたい場合は、その端末が対応しているかどうかを格安SIMのサイトなどで必ず事前にチェックしましょう。
7.家族割やセット割が使えない場合が多い
大手キャリアには、家族割やインターネット回線とのセット割などがあり、複数回線で使うとお得になる仕組みがあります。
しかし、格安SIMではこうした割引が使えない場合がほとんどです。
家族でまとめて契約していた人にとっては、思ったより安くならなかったと感じることもあります。
家族みんなで格安SIMに切り替える場合は、それぞれの通信量や利用スタイルに合ったプランを選ぶ必要があります。
それでも格安SIMを選ぶメリットもある
ここまで格安SIMのデメリットを見てきましたが、それでも多くの人が乗り換えて満足しているのも事実です。
なぜなら、格安SIMには安さ以上の魅力や、工夫次第でカバーできるポイントがあるからです。
月額料金が圧倒的に安い
やはり一番のメリットは、月々のスマホ料金が大幅に安くなることです。
例えば、大手キャリアで月々7,000円ほどかかっていた人が、格安SIMに乗り換えると3,000円以下になるケースも珍しくありません。
通信容量が少なめのプランを選べば、月1,000円台で運用することも可能です。
1日の大半はWi-Fi環境にいるという方は、低容量プランでも十分かもしれません。
年間で考えると数万円単位の節約になるため、浮いたお金を貯金して次の端末購入の資金にするという人もいます。
契約の縛りがゆるい or なし
格安SIMは、大手キャリアにあった「○年縛り」や解約金がないことがほとんどです。
そのため、ちょっと試してみたいという軽い気持ちで始めやすく、万が一合わなくても気軽に乗り換えることができます。
初めての格安SIMは不安という方にも、ハードルが低くて安心です。
サブ回線として使うのもおすすめ
最近では、メインの回線はそのままにして格安SIMをサブ回線として使う人も増えています。
たとえば、
- データ通信専用SIMをタブレットやサブスマホに入れて使う
- 格安SIMを子どもやシニア用スマホに利用する
といった使い方なら、コストを抑えながら通信環境を整えることができます。
メインの通信速度や通話品質に不安がある人も、まずはサブとして試してみるのも賢いやり方です
自分の使い方に合ったプランを選べる
格安SIMはプランの自由度が高く、
- データ通信だけ使いたい
- 音声通話もつけたい
- かけ放題をつけたい
など、ライフスタイルに合わせたプラン選びが可能です。
また、必要な時にデータ容量を追加できる仕組みや、余ったギガを翌月に繰り越せるサービスも多く、無駄のない使い方ができるのもメリットです。
デメリットを知った上で、自分に合った格安SIMを選べば、料金を大幅に節約しながら快適にスマホを使うことは十分に可能です。
格安SIMを後悔せずに使うための対策ポイント
格安SIMには確かにいくつかのデメリットがありますが、それを事前に理解して対策をとっておけば、快適に使い続けることは十分可能です。
ここでは、よくある不満やトラブルを回避するためのポイントを紹介します。
通信速度の評判を事前にチェック
格安SIMは事業者ごとに速度の傾向が異なります。
例えば、同じ格安SIMでも混雑時に強い会社、地方でも安定している会社など、ユーザーの口コミや通信速度の実測データから見えてくる特徴があります。
SNSや比較サイト、YouTubeのレビュー動画などをチェックして、自分の使いたい時間帯・場所で快適に使えるかを事前に調べておきましょう。
通話は専用アプリやオプションを活用
通話料金が高くなるのが心配という方は、通話専用アプリやかけ放題オプションを積極的に活用しましょう。
例えば
- 楽天モバイル
→ 楽天リンクアプリで通話無料
- mineo(マイネオ)
→ LaLaCallで通話料が半額以下
- IIJmio → 通話定額オプションが充実
LINE通話やZoom、Google Meetなど、インターネットを使った通話サービスを併用すれば、さらにコストを抑えることができます。
初期設定サポートや店舗ありの事業者を選ぶ
スマホ操作に不安がある方は、店舗サポートがある格安SIMを選ぶのもひとつの手です。
一部の会社(例:UQモバイル、Y!mobileなど)は店舗数も多く、乗り換えや初期設定もスタッフに任せることができます。
また、オンライン専用の格安SIMでも、
- 初期設定マニュアルが充実している
- チャットサポートがある
といったサービスを提供している会社もあるので、選ぶ際の参考にしてみてください。
端末が対応しているかどうかを必ず確認
格安SIMを契約する前に、自分のスマホが対応しているかどうかは必ず確認しましょう。
チェックすべきポイントは以下の2つです。
- SIMロックが解除されているか
- その格安SIMの通信バンド(周波数帯)に対応しているか
事業者の公式サイトに「動作確認済み端末一覧」が載っていることが多いので、不安な方はそこを確認してから契約すると安心です。
まとめ
格安SIMは「スマホ代を安くしたい」と考えている方にとって、とても魅力的な選択肢です。
ただ、いくつかのデメリットや注意点があるのも事実です。
そのポイントさえ事前に把握し、きちんと対策しておけば、快適に使いながら大幅なコストダウンを実現することができます。
格安SIMを使ってみたいけど迷っているという方は、今回の記事を参考にしてみてください。
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